過食を止めることと過食の原因を根本から解消することには密接な関係があります。
しかし厳密に言うとそのふたつは、方法にも得られる成果にも違いがあります。
過食を止めることに必要なことは今まで繰り返してきたパターン(それを作り出してきた無意識下のフレーム)を変えることです。
そのためにリフレームと呼ばれる行動を通して変化を促す方法が必要となります。
そして時には自分の繰り返し行動パターンに抗って違う選択をするためのパターン介入も必要です。
しかしそれだけでは一時的に過食が止まってもいずれまた再発する可能性があります。
入院したり、何らかの治療によって過食が止まったと思っていたら時をおいてまたぶり返してしまった…
そういったことはよく聞く話です。
もしかすると今このHPをご覧のあなたもそういった経験をお持ちかもしれません。
なぜかわからないけれど過食衝動が自然に消えて…
ちょっとしたきっかけでまた始まってしまった。
「こんなに繰り返してしまうのなら、もう私は一生治らないかも知れない」そんなふうに思ってしまっても無理はありません。
どうすればより根本から過食という行為を消せるのか?
それには無意識の仕組みを理解する必要があります。
自分を動かしている仕組みと方程式を学ぶ必要があります。
表面的にまず過食を止める…それはそれで大切なことです。
でも、できれば根本から変えてしまいたいですよね。
また起きるのでは…と怯えて生きるのも辛いですから。
長年摂食障害の改善に取り組んできた結果、今私が思うことは…
止めることと学ぶことを並行して進めてゆくことがベストだと思います。
とにかく今が苦しいわけですから過食という行為をすぐにでも止めたい。
そう思うことは自然なことです。
そのためにパターンやフレームの書き換えを行うことは重要なことだと思います。
それだけでもかなり楽になりますし、止められた自信が今後の自分を支えてくれます。
しかしいつかまた再発することも避けたいですよね。
心と身体は密接に関わりあっています。
その関係性の中で仕組みを学び自分の動かし方を身につけてゆく。
そうしながら表面に現れている表象としての行為を変える。
それがコツだと思います。
表象を変えることと無意識下にある自分を振り回す根本的原因がつながりながら変化していきます。
最初は表面的な行為的変化。
いずれそれが深層にある原因を根本から変える大きな変化に結びつきます。
大切なことは、まずは今を楽にすること。
そのために今までのパターンを打ち壊すことです。 そしてそこで終わらせないで仕組みと方程式を身につけること。
ダイエットひとつとっても体の仕組みを知らないままに無茶をする人がいます。
TVや雑誌で見たり聞いたりした枝葉の情報に振り回されて。
無理なことをしていることに気がつかない。
そんなダイエットの行き着く先はリバウンドしかありません。
それは当然の帰結です。
人はなぜそうなるのかを心の底から理解した時に行動が変わります。
本当にわかれば依然と同じ行動がとれなくなっていきます。
学んだ唯一の証は変わること。
その言葉は真実です。
わかっているんだけど…
どれだけ言葉でいってみても行動が変わらなければわかってはいないということです。
わかっったつもりになっているだけです。
ここに来て摂食障害の仕組みや心と体の仕組みを学んでいった人達。
帰ってすぐには変われなかった人達が数カ月のうちに変わる場合があります。
すぐにではなかったけれどしばらくうちに過食がやめられるという方達です。
なぜそういうことが起きるのか?
それは仕組みを学んだからです。
一度学んだ考え方は自分の中に生き続けます。
そしてそれは普段の生活の中で自分に落とし込まれていきます。
一度わかりだすと今度は間違った行動がとれなくなってきます。
そして、気がつくと以前とは変化した自分がいます。
それが身についてきたからです。
一度自分の行動パターンを思い切って変えてみてください。
そして正しい仕組みと方程式を学んでみてください。
自分の理解が深まれば根本から自分は変わりだします。
人は知ることと理解することで初めて大きな変化を起こせます。
ただ繰り返して悩んでいても何も変わることはありません。