過食という行為の奥に隠されたものはけっして食べ物ではありません。
過食という行為は代替行為です。
代替行為とはその行為が本当に求めているのではないものだということ。
実は何かの代わりに埋め合わせている行為であるということです。
思い当たりませんか?
お腹はもういっぱいのはずなのに食べ続けてしまう。
けっして身体が栄養不足を解消するために求めているのではないことは 誰よりも
自分が一番わかると思います。
ではどうして食べ過ぎてしまうのでしょうか?
どうしてお腹一杯で苦しいのに食べ続けてしまうのでしょう。
過食という行為の奥には自分が気づいていない欲求が隠されています。
食べ過ぎという行為の裏側には自分が気づきたくない感情が抑圧されています。
人は本当に自分が求めていることがよくわからない…
人は本当に自分が嫌がっていることがわからない…
まさか、私はちゃんとわかってる。。。
あなたはそう思いますか?
頭でわかっていることが本当に自分の望むことや欲求のすべてだと思いますか?
心理学では顕在意識が情報処理しているのはせいぜい10%までと言われています。
最近の研究では10%どころか1~3%ほどに過ぎないとも言われています。
自分の行動のほとんどを決定しているのは90%以上を占める潜在意識の部分だということです。
パチンコなどのギャンブル依存の人達がいます。
たまたま大勝ちした瞬間の快さ。爽快感。
それがやみつきになって、それを求めて通い続けることになっています。
多幸感ホルモンであるドーパミンに対する一種の依存のようなものです。
(過食症にも依存症的側面があります)
それに気づいていて楽しんでいる人はけっしてギャンブルで身を滅ぼしはしません。
ストレス発散の方法として適度に楽しんでいます。
ところが、自分が何を求めているのかに気づかないまま。
ギャンブルでもしかしたら儲かるかもしれない。
そう思っている人はギャンブル依存症となります。
本当は、爽快感や非日常的な刺激、多幸感。
そういったものを求めていることに気づいていたら…
もっと違う行為に変えることができるかもしれません。
もっと目的に沿った適切な行為行動に。
お金が欲しいならもっと的確に、そしてもっと大きく稼げる方法に。
もっと心の奥から納得して満足できる行為に変えられます。
ストレスの発散の場合でも同じです。
本当は何かが不安で仕方ない。
その不安をまぎらわすためにギャンブルに夢中になる。
本質的不安から目をそむけよう、見ないようにしようという行為です。
その場合は本当の問題から目を背けるための代替行為となります。
代替行為はどこまでいってもキリがありません。
けっしてその方法では本当に求めている何かが埋まることはありません。
代替行為をすると空しさや自己嫌悪を味わいます。
そして後悔します。
そして延々と果てしなく続きます。
それは、けっして自分が心の奥底から求めている行為ではないからです。
代替行為をやめるには…
その行為の奥に在る本当の欲求に気づく必要があります。
本当は何を求めているのかに気づく必要があります。
本当は何が不足していると感じているのかに気づく必要があります。
何かが足りない。
もっともっと。
もっと欲しい。もっと私を満たしたい。
怖い。
不安。
逃げ出したい。
もう嫌。。。
そういった何かが過食症の奥に隠されていることが多々あります。
それを明確にすること。
今まで心の奥底に封じ込めて来たものに光をあてること。
それが代替行為をやめるための第一歩となります。